長残光蛍光体

 

●長残光蛍光体について・・・

 長残光蛍光体とは太陽光や蛍光灯などの光を蓄え、暗闇においてもしばらく発光し続ける材料のことです。

主な使用例で一番身近なものとしては時計の文字盤が挙げられます。(緑色が一般的です)その他にも警告灯、キンキュウジヤ非常時の簡易照明にも用いられています。

我々の班では新しい長残光蛍光体の開発、また、できた材料の特性を伸ばすための研究を行っています。この材料で多彩な発光色を示すことができれば、その使用用途が大きく拡大すると考えています。

 

 

 

 

●発光機構

 

 紫外線などの外部刺激によって不安定な高エネルギー状態(励起状態)になった電子は、元の安定な低エネルギー状態(基底状態)に戻ろうとする。その際の余分なエネルギーが発光というかたちで消費され、その時の波長が可視光領域であれば色として認識される。長残光蛍光体にはエネルギーを一時的に貯め、徐々に解放していくトラップというものが存在し、これこそが残光現象を示す要因であると考えられている。